2005.09.02
2005.06.07
2005.05.20
2005.04.10
2005.03.11
2005.03.01
2005.02.11
『スノーマン』レイモンド・ブリッグズ
|| 少年とスノーマンが過ごす
|| ファンタジックな一夜の冒険と――、別れの物語。

雪が降りました。
少年は外に飛び出し、大きなスノーマン(雪だるま)を作りました。ミカンで鼻をつくり、炭で目玉とボタンをつけ、帽子をかぶせ、マフラーを巻いて…雪の紳士のできあがり。
その夜、ふと目を覚ました少年は、スノーマンがどうしているのか気になって外に出ます。するとスノーマンがくるりと振り向き、少年のもとに歩み寄ってくるではありませんか。少年はスノーマンを家に招き入れ、2人きりの楽しい晩餐を開きます。
ごちそうのお礼にスノーマンが連れて行ってくれたのは、しんしん雪が降り積もる街の夜空を飛んでいく旅でした――。
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2005.01.18
2005.01.04
2004.12.20
2004.11.09
2004.09.25
『ぞうのさんすう』ヘルメ・ハイネ
ぞうは、しあわせでした。
ぞうは やっと わかりました。
50年のあいだに ぞうは いのちのはんぶんを つかいました。
はじめの50年は うんちは まいとし ひとつずつ ふえていきました。
これからの50年は うんちは まいとし ひとつずつ へっていきます。
もし そうなら、さいごは はじめと おなじになります。
ぞうは しあわせでした。
100年 いきてみて、やっと ゼロというものが わかりました。
もう かんがえることは なにも ありませんでした。
生きるということ。年齢を重ねるということ。死ということ。
しみじみと深くそれらを考えさせる内容でありながら、子どもも笑って楽しめる懐の深い秀作。
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2004.09.01
『ぼうぼうあたま』ハインリッヒ・ホフマン
160年間も世界中で読み継がれてきたトラウマ絵本の代表格
これを知らぬはあまりに勿体ない
両親の留守中に火遊びをして炎が服に燃え移り、灰になってしまう少女パウリちゃんのお話「かわいそうな ひ の おいた」。大嫌いなスープを飲むのを拒否し続けて日に日に痩せ細り、ついには死んでしまう少年のおはなし「スープ ぎらい の カスパール」。お母さんの留守中に禁じられていた指なめをした途端、仕立て屋のおじさんが飛んできて、はさみで親指をちょきんと切り取られてしまったコンラちゃんのお話「ゆびなめ こぞう」――。あまりに直截に子どものいたずらや不躾をたしなめる衝撃的なお話の数々、全10話掲載。1844年にこの世に生まれてから実に160年間、世界中で読み継がれてきた超ロングセラー。トラウマ絵本の代表格。
※画像は英語版のものです。
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2004.06.27
2004.04.01
2004.03.10
『あたまにつまった石ころが』キャロル・オーティス・ハースト
ひたむきな情熱が、
いつしか彼を幸福な人生に導いた
切手にコイン、人形やジュースのびんのふた。みなさんも集めたこと、ありませんか?
わたしの父は、石を集めていました。まわりの人はいったそうです。
「あいつは、ポケットにもあたまのなかにも 石ころがつまっているのさ」
「ああ、そうかもしれないな」
父は、ポケットからひとつ、石をとりだしていいました。
「ところで、ほら、ちょっと見てください。いい石を見つけたんですよ」
一編のノンフィクション映画を見終わったような、静かで、深い読後感。この本を閉じたとき、そんな感覚がわたしのなかに満ちていました。
「好きなことだけやって暮らして行けたら、どんなに幸せだろう」
人はよく言います。
けれどもそれをしないのは、「好きなことだけをやり続ける」ことが、実はとても根気と覚悟のいることだから。
だから人は、生活することを考えたとき、好きなことをまず最初に手放しがちなのです。
あるいは。
子どものころに情熱を傾けた事柄を、同じようにずっと「おもしろい」と思い続けることができないというのも、好きだったことを手放す理由でしょうか。「それが大人になることさ」とわけ知り顔で語りながら、心はどこかさびしい。好奇心をなくすことが大人になることでは、決してないはずです。
この本は、作者のキャロル・オーティス・ハーストさんが、自身のお父さんのことを書いたノンフィクションです。お父さんは、幼いころから年老いるまでいつも
「あいつは、ポケットにもあたまのなかにも 石ころがつまっているのさ」
と言われ続けた人でした。社会的地位やお金には無欲で、大好きな石について学ぶことにのみどん欲に生きたお父さん。いつもいつも頭の中に石をいっぱいつめこんでいたことが、彼の人生をいつしかとても幸福なものにするのでした。
そう、これは「幸福な人生とはなにか」「学ぶとはどういうことか」について静かに考えさせてくれる本です。絵は少し挿し絵的かな……。むしろ「好きなことを手放してしまった」大人が読みたい本。3歳のうちの息子がじっと聞くには、文章が多いです。
ただ、うちの息子も実は石好き。道ばたでよく石を拾って持ち帰って来るので、いろいろな石が描かれたページがお気に入り。一つひとつの名前をわたしに言わせて、うれしそうにながめていたのでした。
2001年度ボストングローブ・ホーンブック賞ノンフィクション部門オナー賞受賞作品。
▼オススメ度
よん(母)------------> ★★☆
ルンバ(長男/3歳)-> ★☆☆
▼『あたまにつまった石ころが』>>amazon >>bk1
▽キャロル・オーティス ハースト (著)千葉 茂樹 (翻訳)ジェイムズ・スティーブンソン(絵)/光村教育図書(2002/08)
2004.02.28
『この本読んだ?おぼえてる?』あかぎかんこ
子どものころ読んで好きだったんだけど、なんていう本だったか思い出せない……。そういうことってありますよね。そんな風に忘れてしまった子どもの本を、ストーリーの断片から探しましょうというのが、子どもの本の研究者・赤木かん子さんの「本の探偵」です。
この本は、赤木かん子さんがフェリシモの通販カタログで連載していた「本の探偵」の記事をまとめたもの。読んでいると、忘れていた記憶が呼び覚まされて「わあ、そうそう、この本好きだったなあ〜!」「あっ、探していた本はこれだ! 思い出した!」と幸せな気分にひたれます。赤木かん子さんのスパッと切れ味鋭い、歯に衣着せぬ語り口調の文章が気持ちよく、子どもの本のガイドブックとしても面白い一冊。ただし赤木さんの個性が前面に出ているだけに、「合わない」と感じる方もいるかもしれません。
赤木さんは、子どもにとって本のどこが一番記憶に残るのかが知りたくて、本の探偵を始めたのだそうです。子どもの記憶というのは、大人が「ストーリー的にもここは覚えているはず」と思うところと若干ずれているのだとか。
おおざっぱにいって「食べるもの」と「可愛がられる描写」「それとぴったりはまった小道具」は印象に残りやすいようです。
というくだりを読んで、なるほどなあと思いました。自分自身を顧みれば、強く印象に残っているのは「おいしそうな食べ物」が出てくる絵本ばかり。小さなころから相当な食いしん坊だったせいかなと思っていましたが、わたしだけじゃないんですね。確かに長男ルンバを見ていても、子どもは食べ物が出てくる絵本に関心が強いということがうかがえます。
余談になりますが、この本、ブックデザインもとてもいいです。手のひらにしっくりなじむ版型(本の大きさ)と厚さ。小さめのゴシックの黒い文字に作品名がパステルカラーで入り、ほのかなアクセントとなった本文は、シンプルさが可愛らしいです。ブックデザインを手がけたのは鈴木成一デザイン室。『鉄道員(ぽっぽや)』『金持ち父さん、貧乏父さん』『パレード』『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』など、ベストセラーの装丁を数々手がけているところです。装丁がいいと、手元に置いておきたくなるんですよね。そういう意味でも、おすすめの1冊です。
▼『この本読んだ?おぼえてる?』詳細 >>amazon >>bk1
▽あかぎかんこ(赤木かん子)(著)/フェリシモ(1999/05)
2004.02.04
2004.02.03
子どもの才能を伸ばす大人のアシスト
こんな記事を見かけました。
子供時代の知的刺激が一流生む (YOMIURI ON-LINE / サイエンス)
一流の研究者を生むのは、スパルタ教育ではなく、親や教師にはぐくまれた知的な好奇心――。
国際的に活躍する研究者に取ったアンケート結果をもとに書かれた記事です。研究者たちは子ども時代に勉強を強制されたことは少なく、のびのびと好きなことをして育ったという回答が約半数。優秀な研究者を育てるには、好奇心を刺激したり、興味を伸ばす教育が大切だという意見が3分の1。
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2004.01.30
わが家の「命の授業」
がんを抱えながら教壇に立ち続け、子どもたちに命の尊さと生きることの素晴らしさを教え続けた神奈川県茅ヶ崎市立浜之郷小学校の大瀬敏昭校長が、その授業 で取り上げた絵本のうちの1冊『わすれられないおくりもの』が話題になっています。わたしもある悩みからどうしても欲しくなり、買ってきました。
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2004.01.29
2004.01.26
『あ、かげがキリンになった!』みずしま あけみ
子どもの視線って、あたたかく、時に鋭い
4歳の男の子が日常でもらした素朴な言葉と落書き、そしてお母さんの文章を組み合わせた本。子どもの視線って、あたたかく、時に鋭い。せつないような、いとおしいような、なつかしいような、いろんな気持ちがあふれてくる本。それにしても、4歳の男の子の描く絵は、なんだかとってもアーティスティックに見えます。心がほんわりあたたかくなる一冊。
▼オススメ度
よん(母)-------> ★★★
ルンバ(長男)--> ☆☆☆
▼あ、かげがキリンになった!(詳細情報)
▽みずしま あけみ/宝島社(2002/08)
2004.01.25
2004.01.21
命の授業
朝刊を読んで泣いてしまった。朝日新聞に掲載されていた「命の授業発」という記事 だ。
校長先生はがんだった。自分でそう言いながら、ずっと教壇に立った。「元気で3学期に会いましょう」と終業式で言ったのに、戻ってこなかった。死に向かう自分を通して、命の意味を考えてほしい。悲しみや涙が、子どもたちの心を耕す。そう考えた校長先生の授業は、「命の授業」と呼ばれた。 (2004/01/21 朝日新聞朝刊より)
今月3日に亡くなった神奈川県茅ヶ崎市立浜之郷小学校の大瀬敏昭校長の話。校長先生は99年11月にがんで胃のほとんどを取り、2002年1月にはほかにもがんが見つかって、「もって6カ月」と言われながら、学校に通い、教壇に立ち続けたのだという。「子どもたちに生の尊さを知ってほしい」という願いを込めた「命の授業」は、道徳の時間を使い、命について考えさせられる童話を用いて約15回行われたそうだ。
記事とともに掲載されていた写真の中の校長先生はとても穏やかで、このうえなく優しい顔をしていた。その表情を見ただけで泣けてしょうがなかった。先生の願いは、その死をもってさらに強く、子どもたちの心に刻みこまれたことだろう。
実は最近悩んでいることがある。
3歳の長男が怒ったときに「ママなんか死んじゃえばいいんだ!」と言うようになってしまったのである。彼の大好きな映画「となりのトトロ」のなかで、お姉ちゃんが妹に向かって「メイのバカ! お母さんが死んじゃってもいいの?!」と叫ぶシーンがある。「死ぬ」という意味もよくわかっていない長男は、その言葉だけを切り取って、「怒ったときに言う言葉」として覚えてしまったようなのである。
「死んじゃえばいい」などという言葉は、人が死ぬということがどういうことかを理解していれば、決して軽々しく口に出せないだろう。どうしても長男に「死」や「命」について伝えなければいけない。そんな風に悩んでいたから、余計にこの「命の授業」の記事が心に響いたのかもしれない。
記事とともに「命の授業」で使われた本が掲載されていたので、引用しておく。わたしもこれらの本を通じて、子どもたちに「命の授業」ができればいいなと思っている。
「命の授業」で使われた本
・「100万回生きたねこ」(佐野洋子、作・絵)
・「クマよ」(星野道夫、文・写真)
・「わすれられないおくりもの」(スーザン・バーレイ、作・絵)
・「ポケットのなかのプレゼント」(柳沢恵美、作)
・「あおくんときいろちゃん」(レオ・レオーニ、作)
・「きみのかわりはどこにもいない」(メロディー・カールソン、文)
・「でんでんむしのかなしみ」(新美南吉、作)
・「こいぬのうんち」(クォン・ジョンセン、文)
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