『ぴょーん』まつおか たつひで
なるほどこの手があったのか!
思わず膝打つしかけ絵本。
かえるが、ぴょーん。こねこが、ぴょーん。いろんな動物がぴょんぴょんはねる。その繰り返しのシンプルな絵本なのだけれど、本の形状をうまく使って、「ぴょーん」の様子をダイナミックに見せてくれる楽しい絵本。「はじめてのぼうけん」というシリーズ名にふさわしい、赤ちゃん大喜びの一冊。
初めてこの本に出会ったのは、とあるおはなし会でのことでした。ビッグブックを使っての読み聞かせだったので、物理的な画面の大きさによるダイナミックな動きとこの本の仕掛けの面白さとがあいまって、それはもう衝撃的な楽しさだったのです。ぜひ次男にもこれを読んであげなくちゃ…と図書館で手のひらサイズの普通版を探して借りてきました。
早速読んでみると、2歳の次男はもちろんのこと、5歳の長男まで大喜び。「よんでよんで」の大喝采です。2見開き1セットのこの単純な内容でここまで魅せるのは、実はかなりすごいことなのではないでしょうか。
作者は松岡達英さん。昆虫を題材にした絵本をたくさん描いている方で、虫好きの長男はもちろん、わたしも大好きな作家さんです。非常に細密だったりリアルだったりする絵を描くことの多い方なんですが、この絵本は恐らくコラージュの技法を活用しているからでしょうか、いつもとはガラリと雰囲気の違う、シンプルで愛らしい絵になっています。飛び上がっている動物たちの姿はかなりユーモラスで楽しい限り。
もう読み尽くした!というくらいに何度も読んでさらにリクエストされたある晩のこと、長男があることに気がつきました。奥付の前ページに描かれているカエルの様子が、表紙に出てくるカエルとはちょっと違っていたのです。長男に言われるまでまるで気づかなかったわたしは、ただただ感激。こんなにシンプルなこの絵本のなかに、こんな風にさりげなく「発見の種」「会話の種」を潜ませてくれていた松岡達英さんが、ますます大好きになりました。
自信を持っておすすめしたい赤ちゃん絵本です。もちろん0歳からどうぞ。
▼オススメ度
よん(母)------------------> ★★★
ルンバ(長男/5歳3カ月)-> ★★★
パルタ(次男/2歳2カ月)-> ★★★
▼『ぴょーん』>>amazon | >>bk1
▽ まつおか たつひで(作)/ポプラ社(2000/6)/印刷:瞬報社写真印刷/製本:大村製本
▽ かな/36ページ/16cm
▽ まつおか たつひで(松岡達英)プロフィール:1944年、新潟県長岡市生まれ。自然科学、生物のイラストレーターとして活躍中。世界各地での取材にもとづく多くの科学絵本を発表している。『すばらしい世界の自然』で厚生省児童福祉文化賞、『熱帯探検図鑑』で絵本にっぽん賞、『ジャングル』で厚生省児童福祉文化賞と科学読物賞を受賞。好きな食べ物はイワシとトビウオ。
▼関連情報
▽松岡達英のアトリエ Green Works:公式サイト






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