『にじいろのさかな』マーカス・フィスター
大切なものをわかち合う幸せ、だけど…
虹のようにさまざまな色合いの青と緑と紫のうろこ、そのなかにきらきら輝く銀のうろこを持つ、世界で一番美しい魚・にじうおは、海中で一番さびしいひとりぼっちの魚。「ぼくは こんなに きれいなのに、どうして だれにも すきになって もらえないんだ?」。ある日、にじうおは、悩みをヒトデにうち明けた。
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キラキラと銀色に輝く特殊印刷が施された美しいにじうおが、書店に並ぶこの絵本を目立たせていました。手に取って中を読みはしなかったものの、その印象は発売から9年近く経ついまでも鮮明に覚えています。
今回はじめて中を読みました。特殊印刷ばかりに目が行っていたわたしは、しかけ絵本みたいなものをイメージしていたのですが、実際はまるで違う、友だちをテーマにした絵本でした。
にじうおは、自分の美しいうろこが自慢でした。自慢に思うあまり、美しいことがまるで偉いことであるかのように思ってしまったのですね。だからほかの魚に対しても、「いったい だれさまの つもりなんだ?」と高慢な態度を取ってしまったのです。気がつけば、彼はひとりぼっちでした。
けれどなにより大切にしていた銀色のうろこをほかの魚たちに分けてやることで、にじうおは心を開いていったのでしょう。そして、宝物を一人で持っているよりも、みんなとわかち合うほうが楽しいということに気がついたのです。なにより、美しいうろこを持つことよりも、友だちがいることのほうが幸せと気づいたことが、彼を変えたのでした。
友情や愛を扱う絵本は好きですが、この本はちょっと教訓が前面に出すぎかも…という感じも。教訓が前面に出すぎた本は、わたしはあまり好きではないので(子どもに読むことを考えた場合、あまり力まずに読みたいのだけれど、教訓が立ち過ぎるとお話として楽しめなくなることがある)、そこが少しひっかかります。それまでにじうおを仲間はずれにしていたほかの魚たちが、美しいうろこをもらった途端、にじうおと友達になるというあたりは、かなりひっかかります。このあたりの感じ方は個人差でしょうね。
けれど、絵は文句なしに美しいです。ページをめくっているだけで幸せな気分になれます。長男ルンバもお話はいまいち理解しきれず、きちんと聞かずに次のページに進んでしまったりしますが、にじうおのうろこには惹かれるようで、それが見たくてこの絵本を持って来ます。長男はまだ3歳なので、もう少し長い目で見ないと、この本の内容までは理解できないかな。しばらくしたら、また見せてあげようと思います。
坂川栄治さんの装丁(代表作は『キャッチャー・イン・ザ・ライ』『スプートニクの恋人』『ソフィーの世界』など)も素敵ですよ。
▼オススメ度
よん(母)------------> ★☆☆
ルンバ(長男/3歳)-> ★☆☆
▼『にじいろのさかな』詳細>>amazon >>bk1
▽マーカス・フィスター(作)・谷川俊太郎(訳)/講談社(1995/11)
▼原著はこちら→The Rainbow Fish
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Comments
こんにちは、はじめまして!
にじいろのさかな検索でやってきました。
良かったらTBさせて下さい、宜しくお願いします。
この本、私も大好きなのです。
いろいろな言葉やシリーズが出ていて面白いですよね!
Posted by: そら | 2007.10.08 at 19:49