「いない いない ばあ」の独創性
先日、児童館の絵本講座で「いない いない ばあ」を題材とした絵本が昨年だけで8冊も出版されたらしい!ということを書きましたが、こんな訴訟が起きてしまいました。
絵本酷似:
学研と作家を東京地裁に提訴 松谷さん
: Mainichi INTERACTIVEより
ロングセラー絵本「いない いない ばあ」(童心社)の作者で、児童文学作家の松谷みよ子さん(78)と絵本画家の瀬川康男さん(71)が25日、「酷似した絵本で著作権を侵害された」として、発行元の「学習研究社」(東京都大田区)と作家に販売などの差し止めや、約2100万円の賠償などを求め、東京地裁に提訴した。訴状によると、原告側は、学研の絵本について、表現方法や体裁などが酷似しており著作権(翻案権)を侵害された、と主張している。これに対し、学研側は「同様な作りの絵本は多数存在しており、相手側の主張は納得できない」と反論している。
Yahoo!ニュースの記事のほうでは見開きを比較した写真が見られます。うーん。
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「いない いない ばあ」という遊び自体は古くから日本で親しまれる「赤ちゃんとの遊び」の代表格で、なんら独創的なものではありません。何世代にもわたって伝えられてきている遊びなので、つい絵本の題材にしたくなるのでしょう。
でも、松谷みよ子さんと瀬川康男さんが作られた絵本『いないいないばあ』がすばらしすぎるんですよね。最初の見開きで「いない いない」と両手で顔をかくし、次の見開きで「ばあ!」と両手を広げて、おどけた顔を出す。次々登場するいろいろな動物たちは、正面から読み手の顔をじっと見つめています。「いない いない ばあ」という遊びの楽しさを伝えるのに、これ以上わかりやすい構成があるでしょうか。
子どもに喜ばれる、わかりやすい表現をつきつめると結局、松谷さん・瀬川さんの絵本と似た構成にならざるをえない。相手は40年近くもの間愛され続けてきた絵本です。これ以上のものをつくるには、よほど独創性のある表現にしなければ無理でしょう。
けれど独創性を求めれば、わかりにくくなってしまいそう。よほどの自信作ができあがらない限り、この題材で新しい絵本をつくるのはむずかしいのかもしれません。






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