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2004.01.23

『キャベツくん』長新太

大笑いしたい日に

キャベツくんキャベツくんが歩いてくると、ブタヤマさんに会いました。おなかが空いてフラフラだったブタヤマさんは、キャベツくんを食べようとします。そんなピンチにまったく動じず、キャベツくんは言うのです。「ぼくをたべると、キャベツになるよ!」。すると空に鼻がキャベツになっているブタヤマさんが浮かぶではありませんか。「ブキャ!」ブタヤマさんはビックリです。「じゃあ、ヘビが食べたら?」「ゴリラは?」聞くたびに「ブキャ!」と驚かされてしまうブタヤマさん。あんまり驚いたので、最後にはなにも言えなくなって…。
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なんて素敵なナンセンス・ワールド。次にどうなるかがまったく読めないので、読み進むうちページをめくるのがどんどん楽しみになっていきます。最初は「ヘンなの」という顔で聞いていたうちの長男も、「ヘビが食べたらどうなるの?」「こうなる!」「ブキャ!」の繰り返しにいつしかハマり、しまいには「ブキャ!」と聞くだけで「キャハハハハ!」と大笑い。読んでるこっちも調子に乗って、「ブキャ!」の声がずんずん大仰になっていくのでした。

もちろん読むのは一度きりでは終わりません。「おしまい」と本を閉じるたびに「もう1回!」という長男の熱烈なリクエストを受け、最初の1日だけで10回は読みました。子どもはその間飛び上がってゲラゲラ笑いっぱなし、親子そろってすっかり楽しい気分になってしまいました。

会っていきなり「おまえを食べる!」とすごんでいたわりに最後にはなにも言えなくなってしまう、意外に気弱なブタヤマさんと、何事にも動じず意外に兄貴肌のキャベツくん。対照的な2人のコンビがかわいらしい。

同じパターンをくり返しながら奇抜な展開を広げる文章と、なにもない広大な土地に続く道を2人がさりげなく歩いていく絵が、独特のリズム感を生み出しています。

親子で大笑いしたい日におすすめの絵本。第4回絵本にっぽん大賞受賞作品。

▼オススメ度
よん(母)-------> ★★★
ルンバ(長男)--> ★★★

▼『キャベツくん』詳細 >>amazon >>bk1
▽長新太:文・絵/文研出版 (1980/09)

▼関連情報
▽長新太さんプロフィール
▽長新太(ちょうしんた)さんに聞きました 「ナンセンス絵本」を作り続ける(YOMIURI BOOKSTAND)

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