2006.04.08

『ねずみくんとホットケーキ』なかえよしを/上野紀子

ねずみくんとホットケーキ
ガールフレンドのねみちゃんは、お料理が上手なんだって! ねずみくんはりすさんやぞうさんたちと一緒に、みんなでねみちゃんのお料理を食べに行くことにしました。
「ぼくはバナナのお料理がいいな」
「わたしは、クルミのお料理がいいな」
「ぼくは、チーズのお料理がいいなあ」
口々に自分の好きなものを挙げるみんなに、ねみちゃんは困った顔。それもそのはず、だってねみちゃんはねずみくんに「ホットケーキ作るの」って言ったはずだったのですから。さて、ねみちゃんは何を作ってくれるのかな…?

* * * * *

『ねずみくんのチョッキ』に始まるねずみくんシリーズの第14巻目。やわらかな鉛筆で描かれたかわいくて親しみやすいキャラクターたち、シンプルな文章でさらりと読ませるほのぼのした絵本です。

ねみちゃんは「ホットケーキを作る」とねずみくんに伝えたはずだったのに、「お料理上手」ばかりが印象に残ってしまったねずみくんは、ホットケーキのことをすっかり忘れてみんなを誘ってしまいました。だからみんな口々に勝手なことばかり言っちゃうのです。ホットケーキの材料しかないし、でもみんなの要望にはできるだけこたえてあげたいし…。悩みに悩んだねみちゃんの解決策に、みんな大喜び。「おいしい〜!」と喜ぶみんなに、ねみちゃんはひと安心するのでした。

名作絵本といえば必ず取り上げられる「ねずみくんシリーズ」なのに、そういえばなぜだかわが家ではあまり読んだことがありませんでした。たまたま図書館でこの本を手にとって、わたし自身がホットケーキに目がないこともあり、すぐさま借りてきました。5歳の長男も2歳の次男も大喜び。シンプルなお話なので、楽しめる年齢層はかえって幅広いのかもしれません。

黒、黄、赤の3色印刷なのに、描かれたホットケーキのおいしそうなこと。読み終えるとホットケーキが食べたくてたまらなくなります。
読み聞かせは2歳ごろからどうぞ。

オススメ度
よん(母)------------------> ★★★
ルンバ(長男/5歳5カ月)-> ★★★
パルタ(次男/2歳5カ月) -> ★★★

▼『ねずみくんとホットケーキ』>>amazon | >>bk1
▽ なかえよしを(作) 上野紀子(絵)/ポプラ社(2000/09)/印刷:瞬報社写真印刷/製本:大村製本
▽かな/32ページ/25cm

▽なかえよしを プロフィール:神戸生まれ。日本大学芸術学部美術科卒業。

▽上野紀子(うえの・のりこ)プロフィール:埼玉県生まれ。日本大学芸術学部美術科卒業。

▽関連情報
ねずみくん公式サイト

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2006.02.28

『でんしゃにのって』とよたかずひこ

うららちゃんが乗ったのは、
ちょっぴり変わった電車だったのです。

でんしゃにのって

うららちゃんは一人で電車に乗っておばあちゃんのところへおでかけ。ガタゴトーガタゴトー。目指すは「ここだ」駅です。「つぎは わにだー わにだー」アナウンスが聞こえて電車が停まり、乗り込んできたのは……?

* * * * *

電車が駅に停まるたびアナウンスされる駅名を聞きながら「次に乗り込んでくるのはなにかな?」と想像するのが楽しい、ほのぼの絵本。答えは実に簡単なのですが、その単純さが子どもたちにはいいみたい。電車好き次男のために借りてきたら予想通りはまり、「ガッタンコ、ヨンデー!」と毎日繰り返していました。いろんな動物が次々登場するのもいいんです。

とよたかずひこさんの絵は、筆で描いたような強弱がしっかりついたしなやかな描線とパステルピンクの着彩とがあいまった、ほんわかした印象。やさしい気持ちになれる絵、そしてお話です。

乗り物好きな子に。読み聞かせは2歳前後からどうぞ。

オススメ度
よん(母)------------------> ★★☆
ルンバ(長男/5歳4カ月)-> ★★☆
パルタ(次男/2歳3カ月) -> ★★★

▼『でんしゃにのって』>>amazon | >>bk1
▽ とよたかずひこ(作)/アリス館(1997/06)
▽ かな/36ページ/26cm

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2006.02.27

『はけたよはけたよ』神沢利子/西巻茅子

自分でできるって、うれしいね!

はけたよはけたよ

たつくんはね、ひとりでパンツがはけないんだよ。だって、ふらふらするんだもん。「パンツなんかはかないや」おしり丸出しのまま たつくんが外にかけだすと、いろんな動物たちがやってきて、たつくんのしっぽのないおしりをじろじろ見て笑うんだ…。

* * * * *

初めて自分でパンツがはけたときのうれしさ、誇らしさを描いた絵本。「じぶんで!」の言葉が出てくる時期は、ちょうど「いや!」の言葉が増える時期でもあります。「パンツなんかはかない!」とたつくんみたいにおしり丸出しで逃げ出しちゃう子どもたち、これを読んだら「パンツをはいたおしりって、かっこいい!」と思えるかもしれないし、たつくんの真似をしてみたら意外に簡単にはけるかもしれないですね。

さて、わが家の次男もそろそろ着替えの時「じぶんで!」の言葉が出てきたので、この本を読んでみました。でも、あれれ? 次男も眺めていたけれど、今回はどちらかというと長男のほうが大喜びで聞いています。保育園で読んでもらったことがあるらしく、「わらわれちゃうんだよね!」などと次の展開はわかっていたようだけれど、わかっていても面白い!という感じ。次男のツボにはまるのは、もしかするともう少し後なのかもしれません。

クレヨンと水彩でのびのびと描き上げた感じの絵は表情も仕草も愛らしく、まるで子どもが描いた絵のようで親しみやすい。ピンクの描線に黄色や水色を着彩する明るく可愛い色の組み合わせも西巻さんの絵の特徴です。

読み聞かせは2歳ごろからどうぞ。

オススメ度
よん(母)------------------> ★★☆
ルンバ(長男/5歳4カ月)-> ★★☆
パルタ(次男/2歳3カ月) -> ★☆☆

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▽ 神沢利子(文) 西巻茅子(絵)/偕成社(1970/12)/印刷:精興社/製本:難波製本
▽ かな/32ページ/26cm

▽神沢利子(かんざわ としこ)プロフィール:福岡県生まれ。文化学院文学部卒業。詩人・児童文学者。少女時代を樺太(現サハリン)で過ごし、そこで知った星空のあこがれは代表作『ちびっこカムのぼうけん』に結晶した。以後、絵本、童謡、童話の世界に、すぐれた作品を数多く発表している。

▽西巻茅子(にしまき かやこ)プロフィール:東京生まれ。東京芸術大学工芸科卒業。在学中よりリトグラフにとりくみ、1966年日本版画協会展に初出品で新人賞、67年同展で奨励賞を受賞した。絵本画家としても、のびのびした線と明るい色調で『わたしのワンピース』ほか多くの作品を発表している。

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2006.02.26

『へんしんトンネル』あきやまただし

やみつきになっちゃう言葉遊びの本。

へんしんトンネル

この「へんしんトンネル」をくぐると、なぜかいろんなものが変身しちゃうんです。時計がトンネルをくぐると…毛糸に?! トンネルの秘密とは、一体…?!

* * * * *

ーー一つのことばを何度も続けて言っているうちに、別の言葉に変身してしまうことがあります。そんな言葉遊びを楽しむのが、この絵本。読み方にちょっとしたコツがいるけれど、ひとたびツボにはまったら子どもたちはもう夢中。5歳の長男も2歳の次男も「もう1回!もう1回!」と毎日のように連続コール。もう一段階アップして自分で同じ言葉遊びが考えられるようになると、より楽しめるのでしょうね。すっかり内容を暗記してしまった長男は、次の段階まであと少しかな? 次男も少しずつ内容を覚えて、復唱しながら聞いています。

あきやまただしさんの絵はとてもコミカルで、眺めているだけで笑顔になります。色づかいも入り組んでいない明るさで、いかにも楽しそう。

読み聞かせは、言葉をある程度お話できるようになった2歳ごろからどうぞ。

オススメ度
よん(母)------------------> ★★★
ルンバ(長男/5歳3カ月)-> ★★★
パルタ(次男/2歳2カ月)-> ★★★

▼『へんしんトンネル』>>amazon | >>bk1
▽ あきやま ただし(作・絵)/金の星社(2002/9)/印刷:廣済堂/製版:光明社/写植:松竹写植/製本:福島製本
▽ かな/32ページ/24.6cm

▽ あきやまただし プロフィール:1964年、東京生まれ。東京芸術大学デザイン科を卒業。『ふしぎなカーニバル』で第14回講談社絵本新人賞を、『はやくねてよ』で1995年に本絵本大賞を受賞。

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2005.10.01

『おばけのコンサート』たむらしげる

おばけたちが開く楽しい宴

おばけのコンサート
古い家に小さなおばけが住んでいました。小さなおばけはハーモニカが得意。いつものようにハーモニカを吹いていると、トントン!だれかがドアを叩きました。おばけの奏でる音楽に引き寄せられるように、次々にだれかが訪ねてきて……。
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2005.03.31

『はなを くんくん』ルース・クラウス/マーク・サイモント

|| モノクロームの世界に鮮やかに咲いた春

はなをくんくん暗く寒い冬です。深い雪に閉ざされた山のなか、動物たちは静かな眠りについています。のねずみも、くまも、ちっちゃなかたつむりも、りすも、やまねずみいも――寒さをしのぐように、あるものは地面のなかで、あるものは木のうろで、息をひそめて眠っています。

おや? みんなが目を覚ましました。鼻をくんくんさせながら、一斉に駆け出します。そしてみんなが集まったところで見つけたものは――。
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2005.03.07

『ごろごろ にゃーん』長新太

|| 飛行機は、猫を乗せて、飛んでいきます


海の上を、トビウオのような形の飛行機が飛んで行きます。
乗っているのは、たくさんの猫たち。
飛行機はごろごろ、猫たちはにゃーんにゃーん鳴いています。
だから「ごろごろ にゃーん」。

ごろごろ にゃーん ごろごろ にゃーんと、ひこうきは とんでいきます

クジラに追われてもUFOと遭遇しても犬に噛みつかれても、飛行機はただひたすら飛び続けるのです……。
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2005.03.02

『てんてんむし』あべ弘士

|| 模様から伝わってくる、虫の言葉を聞いてみよう

てんてんむし
――虫は、体にいろんな模様を持っている。
それは、虫の言葉。
虫は、この言葉を使って、
ずっとずっと昔から、
わたしたちに話しかけてきたんだよ。――

虫が持つ模様の多彩さに驚かずにはいられない。虫の不思議をつくづく感じさせてくれる一冊。
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2005.02.28

『おばけパーティ』ジャック・デュケノワ

|| 真夜中に繰り広げられる、おばけたちの楽しいパーティ


古いお城の大広間。おばけのアンリが、友達みんなを晩餐会に招待しました。アンリは趣向を凝らした料理を次々と出してみんなをもてまします。みんながそれを口に運ぶと、あれあれ…? おばけたちの体にとある変化が起きてしまうのでした。

表情豊かなおばけたちがごちそうを楽しむ様子が愛らしい。とっても楽しい一冊。
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2005.01.17

『なりました』内田麟太郎/山口マオ

|| 脱力感がクセになる!

なりましたかばが においを かぎまする
くん くん くん くん くん くん
あれあれ ぞうに なりました

いろんな動物たちが、次々に不思議な変身を遂げていく。
なんで? どうして?
そんなことを考えるものバカらしい。
ただただオカシイ、脱力系ナンセンスワールド。
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2005.01.15

『くもくん』いとう ひろし

|| くもくんは、なんにだってなることができる。でも…

くもくん
ぼくは くも。いろんな形になることができる。
いつも、いろんなものの真似をして遊んでいるんだ。
ある時はライオン。ある時はワニ。ひげづらの大男にだってなれるよ。
だけど、ぼくには、決まった形がない。
ぼくの本当の形って、なんだろう……?
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2004.12.23

『とらたとおおゆき』なかがわ りえこ/なかがわ そうや

|| ひゅうーとすべって、ひゅうーと飛んで
|| とっても楽しいそり遊び

とらた と おおゆき雪が降りました。お父さんが作ってくれたそりに乗って、とらたはすべります。ひゅう〜。家に帰るとサンタクロースから鈴の贈り物。早速お父さんがそりにつけてくれて、とらたは公園にそりを引いて行きました。
りん りん りん…
鈴の音を聞いてとらこが飛び出してきました。うさきちも、ろばこも、くまおも、ぞうきちも出てきました。みんな一緒に公園の山でそりすべり。ひゅうー。
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2004.12.19

『コッケモーモー!』ジュリエット・ダラス=コンテ/アリソン・バートレット

|| おんどりさんには悪いけど、
|| その鳴き声、笑っちゃう!

コッケモーモー!ある朝のこと。おひさまがのぼると、おんどりは、夜が明けたことを告げるために息を大きく吸いました。ところが……
「コッケ モーモー!」
飛び出したのは、こんな声。
「どうしたの? モーモーは、牛の鳴き声よ」。
そこでおんどりは、また、息を吸いますが、今度は……
「コッケ ガーガー!」
何度やっても、変なのです。
「どうしよう。ぼく、鳴き方を忘れちゃったのかなあ」
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2004.10.19

『スースーとネルネル』荒井良二

心地よい眠りにたどりつくまでの幸福なひととき。

スースーとネルネルスースーとネルネルは なかなか ねない こどもたちです
ふたりは ねむく なるまで おはなしをつくって あそびます
「ぼくらは まどのそとを みながら」とスースーが いうと
「じーっと まっていました」とネルネルが つづけます……
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2004.10.10

『きこえる きこえる』マーガレット・ワイズ・ブラウン/レナード・ワイズガード

1940年代にアメリカで大ヒットした、
画面からまるで本当に音が聞こえてくるような絵本。

きこえるきこえるある日、子犬のマフィンの目のなかにごみが入ってしまいました。お医者さんは大きな包帯をマフィンの目に巻きました。包帯を巻くと、目をつぶったときのように、真っ暗です。でも、マフィンには音が聞こえます。チックタック チックタック、シューシュシュー、リーン リリーン、グルルルル……。いったい なんの 音?
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2004.07.29

『どろんこどろちゃん』いとうひろし

どろんこ遊びの支度をすっかり整えたら、
おもむろにこの本を読みはじめよう。
きっと、どろんこ遊びをせずにはいられなくなるから。

泥の中に二つの目。きょろきょろ辺りを見回して、もっこり頭を出して生まれてきたのは「どろちゃん」。どろちゃんは、だれにでも作ることができるんです。

どろんこ遊びの楽しさがそのまま絵本に写されている。読み終えるとどろんこおふろに飛び込みたくなる、元気あふれる痛快な一冊。
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2004.07.28

『つきよ』長新太

幻想的な月夜が詩情豊かに描かれる。
とびきりの心地よさに包まれる、かわいらしい一冊。

月のきれいな夜でした。
子だぬきがうちに帰ろうと道を歩いていると、月が山をすべっておりてきました。遠くのほうで水の音がしたので大急ぎで行ってみると、森の奥のほうにある池に、月が浮いているのです。子だぬきはびっくりしてしまって、おなかを両手できゅうっとつかんでしまったのでした。

静かな晩に森の奥で起きた不思議な出来事を、子だぬきだけが見ていた。幻想的な月夜を詩情豊かに描くかわいらしい一冊。
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2004.07.22

『とこちゃんうみへいく』織茂恭子

わたしだって泳げるもん!
小さな子どものフラストレーションを
すっきりさっぱり晴らしてくれる本

とこちゃんうみへいく暑い夏の日。海に行くというお兄ちゃんについていこうとした とこちゃんは、「およげないから だめ」と言われてガッカリ。仕方なくお風呂で水遊びをするけれど、やっぱりつまらない。「あたしも うみで およぎたいよー」。すると、「ぼくも うみで およぎたい!」とお風呂の水が飛びはねた。「うみいへ いこう! うみへ いこう!」お風呂の水はとこちゃんを抱えて走り出す。「でも あたし およげない」「ぼくが いるから だいじょうぶさ」。

海で存分に遊びたい!という小さな子どもの気持ちを、たっぷりと満たしてくれる一冊。
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2004.07.17

『こぐまちゃんのみずあそび』わかやまけん

思いつきで次々広がる子どもの遊び

こぐまちゃんのみずあそび表紙花に水をあげるのは、こぐまちゃんの仕事です。じょうろで水をまいていた こぐまちゃん、やがて花だけでなく金魚やアリにまで水をかけ始めます。すると しろくまちゃんがホースを持ってきて、水のかけあいっこに――。とうとう川までできてしまいました。シンプルな絵柄と構図、あざやかな色づかいで、水遊びの楽しさを描いた一冊。
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2004.07.10

『なつのいけ』塩野米松/村上康成

夏がぎっしり詰まった絵本

なつのいけ表紙ソフトクリームみたいな入道雲が真っ青な空に浮かぶ夏。子どもたちは網とバケツを手に池に向かう。池にはさまざまな生き物たちが棲んでいる。メダカにタナゴ、モツゴにコイ。ドジョウやゲンゴロウやタイコウチ。いばりんぼうのアメリカザリガニが食べちゃうぞーっとやって来れば、「いただきはどっちだーっ」と出てくる立派なひげのオオナマズ。池の外には子どもたち。大きな魚をつかまえるぞ!

鮮やかな色彩でまぶしい夏の光景を詩情豊かに切り取った、ある池をめぐる物語。第8回日本絵本大賞受賞作品。
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2004.06.25

『あめこんこん』松谷みよ子/中谷千代子

こんなにも雨は楽しい

復刻版ちいさいモモちゃん〈3〉あめこんこん表紙モモちゃんが、いい ものを かってもらいました。真っ赤な傘に、真っ赤なながぐつ。うれしくてたまらないモモちゃんは、お天気だったけど傘をさし、ながぐつをはいて歌いながらお庭に出ました。そうしたら、だれかが変な声で「入れて」って言うのです。がまがえる、かたつむり、ついにはあの子まで……! 復刻版ちいさいモモちゃんシリーズの第3作目。
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2004.04.22

『はしれ!かもつたちのぎょうれつ』ドナルド・クリューズ/たむらりゅういち

美しい貨物列車のひたむきな営み

貨物たちの行列は、このレールの上を走ります。
トンネルをくぐり抜け、大きな大きな街を通りすぎ、
真っ暗な夜だって、明るい昼間だって。
はしる はしる……
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2004.03.26

『もりのなか』マリー・ホール・エッツ

森へ、さんぽに出かけました

もりのなかぼくは、紙の帽子をかぶり、新しいらっぱを持って、森へ散歩に出かけました。すると、動物たちが次々と、ぼくの散歩についてきて……、いつのまにやら大行列。ぼくと動物たちは、はんかちおとしやかくれんぼをして楽しく遊ぶのです。
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2004.03.06

『お月さまってどんなあじ?』ミヒャエル・グレイニェク

まあるいお月さまが、三日月になったわけ?!

お月さまってどんなあじ表紙お月さまってどんなあじなんだろう。ほんのひとくち、たべてみたいね。どうぶつたちは、よる、お月さまをみながら、いつもそうおもっていました。ある日、ちいさなカメが決心しました。いちばんたかいあの山にのぼって、お月さまをかじってみよう。
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夜空に青白く光るまあるいお月さま。それを、動物たちは「おいしそう」と思い、一生懸命手を伸ばします。カメ、ゾウ、キリン、しまうま、ライオン、キツネ、サル、ネズミ……。次々と登場する動物たちが手を伸ばすたびにひょいっと逃げていたお月さまは、ネズミの小ささに油断して、ついにかじられてしまいます。

お月さまを「おいしそう」と思う感覚。子どものころ、青空に浮かぶ白い雲がとってもおいしそうで、どんなに極上の綿菓子のような味がするんだろうと想像して楽しんだことを思い出しました。自然のものって、なぜだかすごくおいしそうに見えたりするんですよね。存在自体が神秘的だからでしょうか。雪にかき氷のシロップをかけて食べたり、軒にぶら下がったつららをポキンと折ってアイスキャンディーのようになめた時の、あの幸福感。

言われてみればお月さま、なるほど確かにおいしそう。この絵本と出合ってから、夜空にお月さまを見つけるたび、わたしたち親子はその味について話し合うのです。そうしてわたしは、息子がため息まじりに「ルンバくんもたべてみたいな…」とつぶやく、そのかわいらしい姿を楽しみます。

起伏のある紙に水彩で描かれた、やさしい絵。紙のざらつきが、お月さまの表面のでこぼこや地面のぬくもり、岩のような山の肌合いを表すのに一役買っています(追記:紙ではなく、どうやらこの絵は漆喰に描かれたもののようです)。次々と登場する動物たちの姿を見ながら、わたしたちも彼らと一緒になって、月に手を伸ばします。つま先と指先にうんと力を入れながら、「がんばれ〜」と動物たちを応援せずにはいられません。

ついにお月さまをかじった、ネズミのうれしそうな顔と、「やられた」というお月さまの顔に、思わず「やったー」と叫びたくなります。そして、夢がかない満ち足りた表情で動物たちが仲良く並んで眠る姿に、ほんわりあたたかい気持ちになって最後のページをめくると、そこにはオチがひとつ。ただしここのオチ、ルンバにはまだ理解できないので、わが家では飛ばされがちなのですが。

ルンバの絵本の楽しみ方の一つに、「劇ごっこ」=「絵本の内容を演じる」がありますが、この絵本はそれに見事にはまったよう。暗くなった保育園からの帰り道、月を見上げながら2人でこの絵本を演じて帰る日々が続くのです。

▼オススメ度
よん(母)------------> ★★☆
ルンバ(長男/3歳)-> ★★★

▼『お月さまってどんなあじ?』>>amazon >>bk1
▽ミヒャエル・グレイニェク(作)泉千穂子(訳)/セーラー出版 (1995/09)

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2004.02.16

『14ひきのさむいふゆ』いわむらかずお

寒い冬も、楽しくけなげに生きるねずみたち

14ひきのさむいふゆ激しい風に雪が舞う、ある寒い冬の日。ほんわりオレンジ色のあたたかな光が窓からもれています。そこは14ひきのねずみの家族の家。ダルマストーブとろうそくの火で暖をとりながら、なにやらそれぞれ作業にいそしんでいるねずみたち。やがて、おいしいおやつを頬張りながら、ゲームが始まります。あっ、雪がやんだ! 今度は外に出て、身体を動かして元気に遊びます。寒い冬も、彼らは楽しくけなげに生きているのです。
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2004.02.10

『きょうりゅうのたまご』なかがわ ちひろ

強くて優しいものが好きな子どもたちに

きょうりゅうのたまごある日、ぼくの部屋に恐竜がやってきた。迷子の卵を探しているんだって。ぼくも一緒に探しに行くことにした。
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2004.02.09

『おばけのてんぷら』せな けいこ

おとぼけうさことイタズラおばけの楽しいお話

おばけのてんぷら食べることが大好きな うさぎのうさこは、ある日てんぷらを作ります。にんじんにおいも、さやえんどうにかぼちゃ、それからたまねぎ…。「てんぷらは揚げたてに限るわ」と揚げるそばからおいしそうにてんぷらをパクつく うさこ。そのおいしそうな匂いを嗅ぎつけて、おばけがつまみ食いにやって来ました。はたしてタイトルの意味やいかに?!
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2004.01.28

『だいじょうぶかしらねずみくん』五味太郎

ふんだりけったりの、その後は

だいじょうぶかしらねずみくん

ぼんやりと歩いている、ねずみくん。だいじょうぶかしら?
「あっ だいじょうぶじゃない ねずみくん ぶつけられました」…これがねずみくんの受難の1日のはじまりでした。なぜだかねずみくん、とことんツイてません。ゴリラが、へびが、ワシが、馬が、ねずみくんをひいたり、ふみつけたり…。

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2004.01.27

『よこながきしゃぽっぽ』リチャード・スキャーリー

長さ3mもの電車がたたまれた絵本

よこながきしゃぽっぽゴリラのバナナンの大切なバナナ、貨物列車に積み込んであるはずなのに、どこにあるのかわかりません。あちこちドアや窓を開けてみるけど、出てくるのはゾウさんだったりワニさんだったり。一体どこにあるんだろう? 一緒に探してくれないかな。
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2004.01.23

『しろくまちゃんのほっとけーき』わかやまけん

夢のおやつができるまで

しろくまちゃんのほっとけーきホットケーキはわたしにとって幸せな思い出がいっぱいつまったおやつです。子どものころは、ホットプレートで母が焼いてくれるホットケーキが大好きでした。生地がプツプツとふくらんでくるのを眺めながら、焼けたかな、まあだかな?と待っている楽しさ。そして、ふんわりときれいなキツネ色に焼けた時のうれしさといったら。たっぷりのバターとメープルシロップをかけて、ナイフで三角形に切って、はふっといただくのです。ああ、なんて幸せなんでしょう!

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2004.01.22

『14ひきのあさごはん』いわむらかずお

どんぐりパンを食べてみたい

14ひきのあさごはん「おとうさん、おかあさん、おじいさん、おばあさん、そしてきょうだい10ぴき。」森に暮らす14ひきのねずみの家族の1日は、朝ごはんの支度から始まります。おとうさんが薪を割り、おばあさんとおかあさん、おねえさんたちはどんぐりの粉でパンを焼く。兄弟たちは野いちごつみに出かけます。滝を越え、森の虫たちにあいさつをし、たくさんの野いちごを摘んで帰るころには、「きのこもはいって、とくべつおいしいおとうさんのスープ」も出来上がり。あたたかでおいしい食卓を囲んで、今日という新しい日が、さあ始まりです。
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2004.01.21

『よるくま』酒井駒子

かわいいくまの子がやってきた

よるくまある夜、ぼくのおうちにとってもかわいいくまの子がやってきたんだ。名前は「よるくま」。おかあさんがいないって泣くから、ぼくも一緒にさがしに出かけたんだけど、なかなか見つからない。「おかあさんは? おかあさんは?」って泣くよるくまの涙で、あたりが真っ暗になったその時、ながれぼしが飛んできて──。
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